乗りこなせ!
「操竜が、よくわからん」
という同僚のたっちーにその極意を教えるため、
「とりあえず、クエストに出てみようぜ! 現場で実際にやってみるのが、コツを覚えるいちばんの近道だしな!!」
そう説き伏せて、テキトーなクエストに出掛けることにした。
たっちーが貼ったのは、ドスフロギィの討伐。
生粋のバイク乗りの俺からすると、ドスフロギィは……125ccのスクーターというサイズ感だなww
この線で論じていくと、クルルヤックあたりは250ccのオフロードバイク、フルフルはちょっと大きめの400ccスクーター。ティガレックスはヤンチャなカスタム多数のナナハンで、ディアブロスは武骨なトルク一辺倒の1500cc大型アメリカン……って感じがするwww
「さらに!!wwwww」
スタート地点のキャンプにたたずんだまま妄想を膨らませてニヤニヤと笑っていると、不審に思ったたっちーが声を掛けてきた。
「なに固まっとんねん。ホレ、とっとと行くで!!!」
あ、はい。スンマセン。
誰が乗るのか問題
さて今回は何度も言うように、“操竜”が目的の狩猟である。
操竜とは読んで字のごとく“竜を操る”というアクションで、通常ならばハンターの脅威となるモンスターを攻撃に転用するという、“環境利用”の拡大版みたいな動きなのである。
公式サイトの説明によると、操竜を行うには以下のような過程を踏む必要があるらしい。
“翔蟲を使った攻撃などによる一定のダメージ、モンスター同士の争いや特定の環境生物の使用で、「操竜待機状態」にできる。
この状態でモンスターに近づき、抜刀時は攻撃、納刀時はボタン入力を行うことで、一定時間モンスターを操竜することが可能だ”
文字だけ読むと難しそうな気がしないでもないが、現場に出るとそれほど煩雑な操作を必要とするものではないとわかると思う。
俺の感覚では、モンスターどうしが鉢合わせしたナワバリ争いの状況下で、よりダメージを喰らってしまったほうが“操竜待機状態”に陥り、気付いたときにはそれに乗っかって操作している……って感じ。つまり、
「狩猟の流れの中で自然とできちゃう!」
と思っているのであるよ。
たっちーと出向いたドスフロギィ狩猟が、まさにソレだった。
ドスフロギィとクルルヤックがナワバリ争いをしている現場に突入していったんだけど、すぐに……!
「あッ!!!!」
Skypeから、たっちーの声が聞こえた。
「乗った!!! 簡単に乗れた!!!www」
ホラ、狩りの流れに身を任せていただけで操竜状態になったやんww
でも、たっちーが言っていた“よくわからない”という状況はこれからである。
「ちょ!!www 乗ったはいいけど、どうすんだコレ!! ぼ、ボタン連打!?」
それは以前の“乗り”じゃねえかww
俺は冷静に「画面を見ろ」とたっちーに告げる。
「右下に、操作方法が出てるだろ!!w 簡単に、Aボタンで強攻撃、Xボタンで弱攻撃だ!!w とりあえず、それができればどうにかなるから!!w」
すると……。
「おおおおおお!!! わし、操ってる!!!」
喜ぶたっちー。さらに。
「しかも……この子、キチンと相手のほうを向くように立ち回りを微調整してくれてるで!! ええ子や!! よーしよしよし!!!」
ムツゴロウさんかオマエは。
そんなこんなでアッと言う間に、ドスフロギィは討伐した。
でもここで、たっちーが涙ながらのひと言を発する。
「さっきまでわしの愛馬だったのに……。すまんな、ドスフロギィ。これが自然の摂理なんや。キサマの名は、忘れない」
どうやらリオレイアに続いてたっちーが覚えるモンスターの名前は、理外の“ドスフロギィ”になりそうであった。
でも、1回できたくらいで“操竜の神髄”を得たとは言い難い。たっちーもそれはわかっているようで、
「この感触がアツいうちに、練習をくり返したい!! 続けてクエストに行くで!!」
と気合の発言。もちろん俺に否はなく、
「うむ!!! ガンガンいこう!!」
そう応え、150ccのミニスポーツバイククラスのモンスター、オサイズチの討伐に向かった。
「操竜は、たっちーに任せるからな! 頼むぞ!」
そんな発破をかけながら……。
し、しかし……w
あwww 俺が乗っちゃったwww
俺、操竜が好きなもんだから、無意識のうちにオサイズチに乗っちまったよ^^; それくらい簡単に操竜ってできちゃうんだよねぇ~^^;
しかしあくまで、このクエストはたっちーの練習用である。
「うおい!!! なんでキサマが乗ってんねん!!! わしにやらせろや!!!(怒)」
当然、怒り狂うたっちー。
「すまんすまん^^; つい、ね^^; つぎは任せるよ^^;」
でも、そのクエストでは2回目の操竜のチャンスはなく、けっきょくそのままオサイズチは討伐w
たっちー、プリプリと怒りながらつぎのクエストを貼った。
「つぎ、ドスバギィってヤツな。でも……キサマは乗るなよ?? わしが操竜するからな」
そう俺に釘を刺して。
俺は「わかったわかった^^;」と平謝りしながら、
「操竜は、たっちーの仕事だからな! よろしくな!!」
そう元気に告げて、寒冷群島に向かったのだった。
そして……w
「あwwwww」と俺。
「うぉい!!!!(怒) だからなんでキサマが乗ってんねん!!!!(怒)」とたっちー。
「わしが操竜したいんじゃ!!!>< はよ降りろやぁぁあああ!!!><」
けっきょく、この日たっちーはドスフロギィにしか乗れず、
「もう、ひとりで練習する」
そう吐き捨てて、俺のカムラの里から出て行ったのであった……。
続くw
『モンスターハンターライズ』
発売日:2021年3月26日(金)
対応機種:Nintendo Switch
ジャンル:ハンティングアクション
プレイ人数:1人(オンライン:1~4人)
※インターネット通信プレイ、ローカル通信プレイ対応
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