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【モンハンライズ】大塚角満の“逆鱗ぶいっ!”第100回 一瀬ディレクターインタビュー(2)|連載

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2022/02/10 18:00

大塚角満

ゲームライター、逆鱗日和の作者

大塚角満による『モンスターハンターライズ』のプレイ日記! 『逆鱗日和』から幾星霜--。舞台をVジャンプレイに移して、『モンハンライズ』で出会った毒にも薬にもならない日記をここから発信します!
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インタビュー、2回目!

 2021年3月26日に発売されたカプコンのNintendo Switch用ソフト『モンスターハンターライズ』。

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 それに合わせ、初代『モンハン』の時代から17年にわたって同シリーズのプレイ日記『逆鱗日和』を綴ってきた大塚角満が、なんとVジャンプレイにて“逆鱗”を冠する連載をスタート!!

 大塚角満の“逆鱗ぶいっ!”

 という名称で、『モンハンライズ』で出会ったさまざまなシーンを角満流のポップで楽しい文章で表現してきたのである。

 って、自分で“角満流のポップで楽しい文章”とか書くの、めちゃくちゃこそばゆいんだけど……。どんだけオノレ好きやねん……。

 そんな逆鱗ぶいっ!が、なんと今回の更新で連載100回というマイルストーンに到達ッ!!! 逆鱗の名のつく連載でこれだけの数を重ねられたの、何気にひさしぶりだわ~……!

 ということで!!

 せっかく100回に到達したんだから、キチンとした記念記事を綴りたい……! それも、バックナンバーのセルフセレクションとか、“モンハンライズ年表”みたいな、机の上で完結しちゃうものではなく……! 読者が見て「おお!!」と驚き、書いた俺自身も「この記事、おもろ!!!」と感動できる1本を……!!

 そこで俺は昨年のうちから、Vジャンプレイ編集部とカプコンさんにつぎのようなお願いをしていたのである!!

 「逆鱗ぶいっ!の連載100回記念で……ぜひとも、『モンハンライズ』の一瀬ディレクターにインタビューさせてください!! ちょうどコロナも収まってきているので、ひさしぶりに対面で!!」

 世界一のガンランサー(笑)の熱き要望は受け入れられ、年明け早々に数年ぶりとなる、

 “一瀬泰範ディレクターvs.大塚角満”

 のサシでのインタビューが実現することになったのであった!!

 しかし……!

 皆さんご承知の通り、年が明けてから新型コロナウイルスのオミクロン株が猛威を振るい始め、感染防止対策を徹底する観点から対面取材は断念……! 急遽、オンライン取材の形を取ってインタビューは実現することになったのでありました。

▲『モンスターハンターライズ』のディレクター、一瀬泰範さん。

 『モンハンライズ』の立ち上げから現在の想いまでを語る、インタビュー2回目です!!

“50分で遊べるRPG”とは?

大塚 そうそう、環境生物についてもお聞きしたいんです。『モンハンライズ』って、環境生物も含めた“環境利用”が特徴的ですけど、こういう設計にされた狙いは?

一瀬 これも当初は、クエスト内の“味変”程度でいいかなと思っていたんですよね。でも、『モンハン』はもともと生き物の生態が売りのひとつでしたし、フィールドがシームレスになって行き来しやすくなったこともあったので、狩場での生き物の利用に力を入れてみようか……という話になりました。実は……遊びのコンセプトが“50分で遊べるRPG”というものをシームレスなステージにしたときに掲げていました。

大塚 おお!! これまたキャッチーな!

一瀬 クエスト内でハンターは経験値を稼ぐ代わりに、持続強化生物を見つけてパラメーターを上げながらモンスターを狩猟する……。こういう遊びのサイクルができたらおもしろいかなと考えたわけです。そこで、パラメーターを上げるヒトダマドリを始め、攻略で使える特殊な環境生物を複数仕込んでみました。

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大塚 なるほどなるほど!

一瀬 先ほど言った通り、大型モンスターをマップに表示することは最初からやろうと思っていたので、そこに至るルートでいろいろと、選択肢が生まれるように設計したつもりです。当然、目標物まで一直線に道なりで行ってもいいですし、藪の中を突き進んで使えそうな環境生物をかき集めるルートでもいい。開発側にも、いくつか思惑があるんです。まるで、ハトの前にポップコーンを置いて罠に誘うが如く、チラチラと環境生物を見えるように配置してそのルートで進んでもらおう……みたいな(笑)。ハンターさんのプレイスタイル次第でいろいろなルートを取れるように、環境生物の設計や配置にも力を入れていました。

大塚 一瀬さんのおっしゃる通り、まんまと“自分なりのルート”を作って遊んでいますよ! 大社跡だと、キャンプを出て崖を飛び降りたあと、僕は左側の高台に向かいます。そこでエンエンクとハチミツを回収し、ヒトダマドリも取りながら高台を登っていくんです。

▲大塚角満がフィールドを駆ける起点としているのが、こちらのエンエンク。

大塚 で、頂上から飛び降りたらいちばん近くにいる大型モンスターまで駆けて行き、エンエンクのフェロモンを振り撒いて討伐対象のモンスターの元まで連れて行く、と……。これがもう、大社跡での鉄板ルート!

一瀬 へーーー!! 逆に僕は、そっち側のルートはほとんど行かないんですよねぇ。

大塚 どんなパターンで進むんですか?

一瀬 エリア1のススキが生い茂っているあたりを突っ切っると、ハチミツがあるじゃないですか? そこから上に登ってヒトダマドリを取り、竹藪に行って、高い木のところを登って……という感じがいちばん多いです。

▲一瀬さんルートの目印が、このハチミツだ!

一瀬 でもときには、大塚さんが見つけられなかった裏ルート(笑)を進んで、まず川に出て上流に向かい、早々に大型モンスターの狩猟に……というパターンもありますかね。このように、各ステージごとに開発側で想定したルートみたいなものをいくつか仕込んでいるんです。途中で分岐したりもするので、けっこうなパターンがありますよ。

大塚 やっぱりそうなんですねえ。いい感じに環境生物を回収できるルートを見つけたりすると、「やば! すげえ道見つけちゃった!」って喜んだりしていました(笑)。

一瀬 知らない人と遊んだときに、「え! ここからそっちに行くんや!」みたいな驚きがあったりするので、おもしろいですよね。

大塚 そうですね! ……まあ、僕は“エンエンク至上主義”なので、砂原だろうが溶岩洞だろうが、まずはエンエンクがいるルートを取りますけど(笑)。でもだからこそ、いまだに行けてない場所があるんだろうなあ。

一瀬 あはははは。そうなんでしょうね。つぎから、あえて違うルートで進むと新たな発見があるかもですよ?

大塚 それ、おもしろいなー。あと読者のハンターさんに、「皆さんはふだん、どういうルートで走っていますか?」って聞いてみるのもおもしろいかも。

一瀬 いいですねえ。人によってはオトモガルクは使わず、オトモはどちらもアイルーにして、移動はサブキャンプを利用しつつ徹底して翔蟲……って方もいるでしょうし。

大塚 そうか。オトモガルクを使わない、旧来の『モンハン』的な遊びを追及している人もいるのかー。

一瀬 そうですね。まあ大部分のハンターさんはオトモガルクを楽しんでくれているようですけど。ガルクに乗りながらでも砥石を使えたりするので、利用される方が圧倒的ですね。

大塚 新しい遊びと言えば、“操竜”についてもお聞きしたいです。僕はエンエンクを利用して、1クエで必ず1回は操竜をしているんですけど、このシステムを導入されたいきさつは?

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一瀬 モンスターに乗っての遊びは『モンハンライズ』にも入れたいね……ということは、開発当初から話していました。とはいえ、『モンハン:ワールド』までにあったものとは違う何かを作れないと意味はないよね……とメンバーで相談していたところ、モンスター担当者が操竜のアイデアを出してくれたんです。翔蟲の糸を使ってモンスターを操る……という、根幹のシステムとの相性もよかったですし、フィールドがシームレスになったのでモンスターにライドしながら長い距離を移動したり、他のモンスターに乗り換えることもできるので、遊びの幅が大きく広がると確信しました。

大塚 うんうん。

一瀬 とはいえ実際は、いまの形になるまでに3、4回は作り直しているんですけどね(笑)。最初に作ったものはモンスターに乗って攻撃ができるだけだったんですけど、「移動できたほうがおもしろい」ってことで移動ができるようにしたり。でもそのころは、モンスターが大暴れするようになっていて制御が難しかったので、抗ってはいるんだけどもうちょっとプレイヤー側で操作できるように調整したりもしました。……そうそう、そのころは乗ったまま壁にぶつけたり、モンスターどうしを衝突させて乗り換える……なんて要素もなかったんです。ちょっとずつ試しながらアイデアを膨らませていって、いまの形に落ち着きました。

大塚 実際、バランスが難しいですよね。操竜であまりにも大きなダメージが入っちゃうのもアレだし、モンスターが暴れすぎて制御できないとストレスが溜まるし。

一瀬 そうなんです。ですので、1クエスト中に2回か3回程度だけ発生するボーナスゲーム……という設計で基本的には調整していきました。でもそれ以上に懸念したのが、操竜しているモンスターにハンターが寄ってたかって攻撃する……なんていう、本来の用途とは違う使われ方をしてしまうこと。それでクエストが完結してしまったらお話にならないので、そういった抜け道を潰していくことに心血を注ぎました。

大塚 それも含めて、デバッグは相当気を遣われたんじゃないですか?

一瀬 そりゃあもう……! やれることが増え、移動できる場所も広がったので、フィールドのチェックだけでもいままで以上の労力がかかりましたねぇ……。

武者タイガーの秘密

大塚 では、モンスターについても聞かせてください! 今回、新規のモンスターがたくさん導入されましたけど、作るのに苦労したものはいます?

一瀬 メインモンスターのマガイマガドは、かなりの時間をかけて作り込みました。このモンスターを相手にどのような遊びを展開してもらえるかが、『モンハンライズ』における狩猟シーンの鍵を握ると思っていたので。

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大塚 ってことは、マガイマガドはかなり早めに作り始めたんですか?

一瀬 はい。メインモンスターはいちばん遊ばれるモンスターですし、我々もそうしてほしいと思っているので、開発当初から練り始めていましたね。でも……先ほど言った通り初期メンバーは3人しかおらず、デザイナーもいなかったので、誰も絵が描けず……(苦笑)。

大塚 ああ……。思いを形にできないと……(笑)。

一瀬 そうなんです……。でも当初から“トラをイメージしたモンスターに”ということは決めていたので、そこから「どんなトラにしようか……」と話し始めました。すると、大塚さんもご存知の企画担当の江口が「“武者タイガー”がいい!」と言いまして。

大塚 初代『モンハン』から企画に携わっている江口勝博さんですね!

一瀬 その武者タイガーという発想から、「尻尾が槍になっている武者なんてかっこいいね!」とか、「崖の上で月をバックに槍を持っているイメージで」なんて、さまざまなアイデアが出てきました。そして『モンハンライズ』には“妖怪”というモチーフもあったので、亡霊っぽさとか落ち武者のようなイメージも重ねていったんです。そのあたりでデザイナーが加わってきたので、人魂の要素なども形にしていきました。

大塚 細かな要素を肉付けしながら、だんだんと形にしていったんですね。

一瀬 そうですね。まずモチーフを用意して、それが今回のコンセプトに沿っているのかを慎重に判断しつつ、最終的に「これ、かっこいい!」と断言できることが大事だと思うんです。そう感じられるように、皆でネタを出し合いながら煮詰めていきました。

大塚 できあがったマガイマガド、一瀬さん的にナットクのいくものになりましたか?

一瀬 ええ、すごくいい感じに仕上がったと思います。マガイマガドを担当した企画の子は、『モンハン4』や『モンハンダブルクロス』でもがんばってくれていて、その経験もあったおかげですごくおもしろいモンスターになったなと感じています。

大塚 マガイマガド、僕もすごく好きです。『モンハンライズ』の大型モンスターの中で、いちばん狩っていますもん。狩っていて気持ちいいし、強さもちょうどいい感じで。

一瀬 書けないかもしれませんが、その企画担当の子が「マガイマガドを爆轟君にしたいっす」って企画書を出してくれたので、「いいよ」って感じで今のマガイマガドが完成したんですよね(笑)。

大塚 あ、『僕のヒーローアカデミア』の? 言われてみると確かに、何やら爆発して空を飛んでいるシーンとか、ちょっと似てるかも(笑)。これ、集英社のVジャンプレイに載せるインタビューだから、ワンチャン書けるんじゃないかな(笑)。
 ……それともうひとつ、“百竜夜行”についても聞かせてください! これまでのラオシャンロンとかジエン・モーランのそれと比べて、ものすごく活発というか、賑やかな迎撃戦になりましたよね。

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一瀬 先ほど、オトモガルクや翔蟲でクエスト内の遊びを変えようと思った……と言いましたけど、クエストに行ってモンスターを討伐して装備を作って……という一連のサイクルにも、何かしらの変化を組み込めないかなと考えたんです。そこで、今回は妖怪がモチーフということもあったので、“百鬼夜行”を髣髴とさせる、つぎつぎと襲い来るモンスターを迎撃するクエストを、先ほどのサイクルの中に“ひと味違うもの”として挟み込むことにしました。

大塚 ほほう。

一瀬 『モンハン』の初期のころから2頭同時討伐クエストなどはあったので、それ以上の数が一気に出てこないと新しい体験にはならない。そこでいろいろと検証しながら、つぎつぎに大型モンスターがやってくる百竜夜行の形を作っていきました。

大塚 あれだけたくさんのモンスターが現れるとなると、バランス調整がたいへんですよね。

一瀬 はい……って、なんか大塚さん、インタビューを終わらせにかかってません?

大塚 そんなことないですよ!!(笑) ……いや、お約束の時間に達してしまったので、ちょっと焦っていたのはありますが(苦笑)。

一瀬 さっきまでメッチャ食いついてきていたのに、急に「はい」と答えるしかないやり取りに持っていこうとして……。

大塚 いやいや!! それは絶対にない!! じゃあ、お聞きします。ズバリ、『モンハンライズ』の開発でもっとも苦労された点は?

一瀬 ……とくに、なんもないんですよねえ。

大塚 ちょっと!! そうやって終わらそうとするのやめてくださいよ!

一瀬 いや、実際にそうなんですって!(笑) 改めて考えてみても、“苦労”っていう気持ちが浮かばないんです。確かに、エリア制からシームレスなフィールドにしたり、遊びのテンポを変えたりと、これまで作ってきた『モンハン』というものを一度全部捨てて作り始めたので、たいへんだった部分はあるんです。でも、時間がない中でスタッフが続々とアイデアを出してくれて、それらがうまく噛み合っていったので、ゲーム内容に関して言えば苦労はそれほどなかったなと。……唯一、コロナ禍での開発だったので、時間のやりくりがたいへんでしたけどね。

大塚 全体の雰囲気が、いかにも一瀬さんがディレクターを務めたゲームだなぁ……って感じがします。

一瀬 ありがとうございます。大塚さんにそう言っていただけるなんて、感謝の言葉しか出てこないです。

大塚 そんな僕が書いている『逆鱗ぶいっ!』が、連載100回を迎えます。作者に向けて、メッセージをいただけるとうれしいのですが。

一瀬 夏には『モンハンライズ:サンブレイク』も発売予定なので……! 連載100回は通過点とし、『サンブレイク』の日記を書き始めるまでに200回には達していてほしいですね!!

▲2022年夏発売予定の超大型拡張コンテンツ『モンスターハンターライズ:サンブレイク』。

大塚 !!! 200回か……!

一瀬 200回に達するまで『サンブレイク』では遊ばない……なんて縛りを設けられたらどうですか?

大塚 なんでそんなに追い詰められなきゃいけないんすか(苦笑)。

一瀬 ホラ、こういうのは目標がないと。目指すものがなくなってしまったら、そこで終わりじゃないですか。

大塚 ……まあ、そう言われればそうですけど。

一瀬 そうすると、『サンブレイク』にたどり着いたときの喜びが2倍、3倍になりますよ。『逆鱗ぶいっ!』の読者も、「大塚さん、発売までに200回いけるかな……!?」とドキドキしながら読めますし。……もしもきびしそうでしたら、198話とかでもいいですけど。

大塚 だったら200話書きますよ(笑)。でも、そういう宣言をしちゃうのは嫌いじゃないです。200話、目指しましょう!

一瀬 僕からひとつ提案するなら……鬼殺隊活動日報と合算で200話でもいいってことで(笑)。

大塚 そこと合算しないでくださいよ! いやでも、話に出た通り夏には『サンブレイク』も控えているので、2022年も『モンハンライズ』は盛り上がりますね! そこで最後に、全世界800万ハンターに向けてひと言お願いいたします!

一瀬 すでにたくさんのハンターさんが手に取ってくれて、いまも続々と新規のプレイヤーに入ってきていただいております。配信クエストや、夏には超大型拡張コンテンツの『モンスターハンターライズ:サンブレイク』が登場しますので、ますます盛り上げていければなと。『サンブレイク』については、今年の春ごろに新情報を出すと辻󠄀本から聞いていますので、SNSとか公式サイトとか、角満さんのブログなどで情報を追っていただければ幸いです。今後とも、『モンハンライズ』をよろしくお願いいたします!

大塚 本日はお忙しい中、本当にありがとうございました!!

▼前回の記事はこちら▼

『モンスターハンターライズ』
発売日:2021年3月26日(金)
対応機種:Nintendo Switch
ジャンル:ハンティングアクション
プレイ人数:1人(オンライン:1~4人)
※インターネット通信プレイ、ローカル通信プレイ対応

©CAPCOM CO., LTD. 2021 ALL RIGHTS RESERVED.

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