グレイシアVSTAR+スイクンV
先日発売した「スペシャルカードセット」のグレイシアVSTARをどうしても使ってみたいと思って構築してみたデッキ。うらこうさく型かモスノウ型か迷ったが前者に。
グレイシアはワザに必要なエネルギーが3エネと重めなため、エネをまとめて付けられるモスノウの特性と相性がいいが、そのワザのダメージが少し低めなので、足りない打点調整にインテレオンの「クイックシューター」が役立ってくれるだろうと考えた。
うらこうさく型は、はくばバドレックスデッキを筆頭に多く見かける強力な構築のひとつであるが、対戦初心者にとっては持ってくるカード選択が非常に悩ましい。そのためプレイミスの原因ともなり得るので敬遠しやすい部分もある。実際自分もあまり使っていないが、展開の遅れを補助しやすいという意味でも今回は適任かもしれない。
グレイシアはVSTARメイン+頂への雪道を採用した構築にしたかっので、グレイシアVMAXは非採用。VMAX1枚採用も考えたが、やはり雪道との噛み合わせが悪いと思い、もしVMAXを採用するなら雪道を外してVMAX寄りの構築にした方がよいかな~とは感じた。
デッキ構成
ポケモン
全体的にはくばスイクンデッキを参考に調整。
■グレイシアV-VSTAR 3-2枚
1ターン目から場に出しすくするため3-2配分。VSTARの場合は進化よりもエネ加速が重要なので、グレイシアVは「フロストチャージ」の方のみに。VSTARパワーにより倒されにくいのと、ワザに3エネ必要なので2体目は育てる機会はほとんどなかった。
■スイクンV 2枚
展開の遅さをサポートするためのアタッカー。手張り+メロンで1ターン攻撃ができるので、序盤はスイクンVからの展開がメインになりやすい。グレイシアVと同じHP210は一撃で倒されやすい圏内のため、タフネスマントが生命線。序盤からの攻めを優先するなら3枚でもいいかもしれない。
■メッソン-ジメレオン-インテレオン(クイックシューター/うらこうさく) 4-4-2/1
ほぼフル投入。インテレオンは上述の打点調整意識で特性「クイックシューター」の比率を多くした。
グッズ
■クイックボール/レベルボール/しんかのおこう 4/4/3枚
うらこうさく型なので多め配分。しんかのおこうは4枚にしたかったが枠がないので削った。しんかのおこうの2枚にしてハイパーボールを1枚も考えたがトラッシュが厳しい場面もあるので、ひとまず非採用に。
■タフネスマント 2枚
こだわりベルトの登場により210ダメージを飛ばしてくる場面が多くなったので、スイクンVとグレイシアVを守るために採用。グレイシアVSTARに進化すると効果はなくなるが、進化前に倒されてしまう場面を減らすことができる。特にエネ準備中に倒されてしまうと展開が後手後手になりやすいので、結構重要になる場面も。「うらこうさく」から持ってきやすいのもこの構築のメリット。
■こだわりベルト 1枚
主にタフネスマントを付けずに進化できたグレイシアVSTAR想定で1枚。「つららショット」で210、「クリスタルスター」で250ダメージ。それでもHPが多めのV、VSTARはわずかに届かないので、その場合は「クイックシューター」で削る。たまにスイクンVにも付ける。
■ポケモンいれかえ/あなぬけのヒモ 1/1枚
逃げながら戦う余裕があまりないのと、メッソンラインが逃げエネ1なので、入れ替え系は2枚。バトル場にエネが付いていないメッソンラインが出ているときに、ベンチのスイクンVに手貼りから攻撃したい際など。いざというときに1枚ずつはあると安心できる。
■たっぷりバケツ 2枚
うらこうさく→たっぷりバケツ→クイックボール→水エネトラッシュ→手貼り→メロンの動きが必要になる場面も多いので2枚採用。
■回収ネット 2枚
「うらこうさく」を使い回すために2枚。バトル場のメッソンラインを回収しつつスイクンVやグレイシアVを出す用途にも。
サポート
■博士の研究/マリィ 2-2枚
悩ましい配分。どちらもほしい場面があるのでサイド落ちも考慮しつつ2枚ずつ。
■メロン 3枚
グレイシアVの展開には欠かせないカード。博士かマリィを1枚削って4枚にするか悩んだが、キバナもあるので3枚でもなんとかなりやすいとは思った。ちなみにトラッシュにエネが落ちていないとそもそも使えないことは最近知ったという…。弟と対戦しているときにずっと素引き3枚やってました。
■キバナ 1枚
主にメロンを使うので1枚。メロンとの使い分けで迷うこともあるが、「うらこうさく」が使えない状況でどうしても持ってきたいカード(グレイシアVSTARやグッズなど)があった場合に使用。
■ボスの指令 3枚
展開の遅さをカバーするための時間稼ぎや、「クリスタルスター」後、ベンチに逃げられやすい部分があるので、そこを呼び戻して倒す用途で活用できる。
スタジアム
■頂への雪道 3枚
スイクンの特性以外に影響がないので有効的に使える。環境に多い特性が強力なポケモンや、クロバットVやネオラントVといったシステムポケモンに刺さりやすい。相手の展開を遅らせるのが重要になるデッキなので3枚採用。ただゲンガーVMAXや非Vなど、雪道を採用した強力なデッキも台頭している。
エネルギー
■水エネルギー 8枚
個人的にギリギリだなあと思っているライン。手札にエネがこないという状況に陥りがちではある。他のカードを削って水エネ10枚、たっぷりバケツ3枚とエネを意識した調整も少し試したが、これはこれで削ったぶん安定しにくいところもあったので、現配分に留めた。トラッシュに必要分以外をあまり落とさないようにも気をつける。
立ち回り・使用所感
場にメッソンをたくさん並べつつ、最初はスイクンVで攻めるか、すぐにグレイシアVから展開するかは手札次第。後攻で開幕バトル場グレイシアVなら「フロストチャージ」でエネ加速ができるので、次のターンにはたとえメロンがなくてもVSTARで攻める可能性も高い。ただ先行2ターン目で倒されるのが怖いので、状況次第では可能なら保険でタフネスマントを貼っておくと安全。
スイクンVから攻める際は、スイクンVが倒された直後にグレイシアVSTARで展開できる準備はしておきたい。グレイシアVの展開が遅れたら、次もスイクンVで攻める形に。また、グレイシアVはベンチに2体並べないようにする。ボスの指令で引っ張られると、何もできないまま倒されやすい。
グレイシアVSTARをバトル場に出したあとは、次のターンで倒される危険性があるならVSTARパワーをすぐに使用。無敵ターンで攻撃をしのぎ、相手のポケモンを計2体倒せることを目指したい。
グレイシアVSTARが倒された場合は、「クイックシューター」で微妙に残っているポケモンVのHPを削り切ったり、ボスの指令を使ったりして控えのポケモンを倒しにいく。その際、インテレオン(うらこうさく)もアタッカーの候補。
2体目のグレイシアVに3エネを付けるのは間に合わないケースがほとんど(山札にエネもなくなりやすい)。ただサイドを5枚取っている状況なら、相手のHPが低い非V(モココなど)をボスの指令で呼び出して、「クイックシューター」とグレイシアVの「フロストチャージ」で倒すこともあった。
展開の遅さがやはりネックだが、VSTARパワーでの逆転性が強み
グレイシアVSTARで攻撃可能になるまで最短でも2ターン必要なのが、結構ネックになりがち。メロン、キバナに依存しやすいこともあり、速攻性にはどうしても欠けてしまう。スイクンVが倒されて、場にはエネが付いてない状態のグレイシアVとメッソンラインだけになると、次のターンはしのぐだけのターンになってしまう。
そのためどうしても相手の展開が遅れることにお祈りしやすい。大火力も出せないため一気に突破するというよりは堅実に攻めていく必要性がある。
ただグレイシアVが3エネ付いた状態でVSTARに進化さえできれば、「クリスタルスター」で次のターンは1回しのげるため、残りわずかな体力でも2~3回攻撃できるチャンスがある。
VMAXも「クリスタルスター」→「つららショット」で倒せるし、例え逃げても後続のポケモンに先手でダメージを与えられる。相手の流れを1ターン崩すことで、不利な状況でも打開できるポテンシャルを感じた。行動保証はやはり強力。
「つららショット」を使う時は相手を倒す場面も多かったので、逃げる不可はあまり活かせなかったかも。
「クリスタルスター」使用時にはなるべくベンチにポケモンVを出さない
「クリスタルスター」を使用後、相手は次の番でボスの指令かあなぬけのヒモや、ベンチ攻撃でグレイシアVSTAR以外を攻撃する方法がある。
このとき場にスイクンVやグレイシアVを出していない状態なら、ボスの指令を使われても相手はメッソンラインを選択せざるをえないので、倒されてもサイド1枚で済む。(もちろんメッソンラインが倒されたくない状況もあるが)
★ベンチに戻っても効果は持続?
「クリスタルスター」後にあなぬけのヒモ等でベンチに戻った際、「クリスタルスター」でかかった効果は消えるのか? ポケカ公式サイトのQ&Aにまだ該当の質問はなかったが、類似内容を見てみると、【ガブリアスの特性「おんそくかいひ」の効果はベンチにもどった場合でもはたらく】とあるので、「クリスタルスター」の効果も同様に持続すると思う。「次の番にワザが使えない」という効果はベンチに戻ると消えるが、ポケモン自身に効果がはたらく内容はベンチに戻っても消えないようだ。あなぬけのヒモ→ボスの指令や、ベンチ狙撃も受けずに済むので、使った次の番はほぼ確実に安全かなと思う。
<最後に>
展開速度の遅さと、ほかの環境デッキに比べてパワーが不足しているので、しんどい対戦にはなりやすかったです。勝った試合も相手も展開が遅れたうえでギリギリという形。ヒヤヒヤする状況も多いですが(氷なだけに)、VSTARパワーから不利状況を覆しやすいのが強くて楽しい部分! そして何よりかわいいポケモンを使えるとテンション上がる!!!! 運用が難しめのデッキタイプではありますが、1回展開できれば活躍させやすいので、グレイシア好きにはぜひ構築・運用にチャレンジしてみてください。
おわり
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