30年以上前に週刊少年ジャンプで連載がはじまった『ドラゴンクエスト ダイの大冒険』が、今、テレビアニメやVジャンプ、最強ジャンプでのマンガ連載などの展開をしているんです! そして、子どもからの人気も高く、親子で楽しむ作品になっているとのこと。
週刊少年ジャンプで連載していた時期しか知らない人からすると、けっこう驚きではないでしょうか!?
というわけで、「Vジャンプ」の副編集長でもあり『ダイの大冒険』を担当している
編集者でもあるサイトーブイこと齋藤征彦さんに、話を聞いてみました。
話を聞いた人
サイトーブイ(齋藤征彦)
Vジャンプ編集部 副編集長、Vジャンプレイ 統括
2003年入社。新人としてVジャンプに配属され、18年間在籍。『ダイの大冒険』を担当している。
世界に広がるダイ人気!一方でコロナ禍だからこその課題も・・・・・・・
ーー 本日は、よろしくお願いします。『ダイの大冒険』は現在どんな展開をしているんでしょうか?
『ダイの大冒険』は・・・・・・
・テレビアニメ
・スマホゲーム『ドラゴンクエスト ダイの大冒険 -魂の絆-』
・アーケードカードゲーム『ドラゴンクエスト ダイの大冒険 クロスブレイド』
・Vジャンプ&少年ジャンプ+ 漫画『ドラゴンクエスト ダイの大冒険 勇者アバンと獄炎の魔王』
・最強ジャンプ 漫画『ドラゴンクエスト ダイの大冒険 クロスブレイド』
といった展開を主にしています。テレビアニメとスマホゲームは、日本だけでなく、世界各国で展開しています。
あとは、アニメ化のタイミングで新装版の『ドラゴンクエスト ダイの大冒険』のコミックを発売したり、毎週土曜日の朝10時からYouTubeのVジャンプチャンネルでダイの大冒険の情報番組「ダイ好きTV」を配信していたりもします。
ーー 海外展開までしてるんですね。原作が連載開始したのが30年以上前だと思うと凄い盛り上がりですね! 僕の印象だと、子どもたちに向けて色々な展開をしているように見えるのですが、実際のところどうなのでしょうか?
そうですね。子どもを中心に新しいファンを意識して展開しています。子どもたちにダイの大冒険や『ドラゴンクエスト』のファンになってもらいたい、という思いもありまして。それで、テレビアニメに関しては、なるべく子どもたちが観られるように、地上波での放映と、見やすい時間帯を考えて、土曜日の朝9時30分からとなりました。
ーー 中の人からみて、盛り上がりに手応えはありますか?
難しい質問ですね・・・・・・。というのも、盛り上がりに対して、あまりリアルな実感がないんですよ。
ーー え!?
SNSのリアクションやYouTubeの再生数など、ヒットしているのは間違いないと思うのですが、コロナ禍の中、アニメや漫画、ゲームの展開がはじまったこともあり、ファンの皆さんが盛り上がっている現場を生で見られていないんです。
ーー あぁ、なるほど。それは実感しにくいかもしれないですね・・・・・・。
例えば、アーケードカードゲームの『ドラゴンクエスト ダイの大冒険 クロスブレイド』は、タカラトミーアーツさんからも「ヒットしています!」とご報告をいただいているのですが、数字で見るのと、現場で見るのってやっぱり体感が違うんですよね。
『ドラゴンクエスト ダイの大冒険 クロスブレイド』
https://www.dqdai-xb.jp/
だからこそ、ジャンプフェスタ2022で盛り上がっている様子を見た時や、先日開催された大会に遊びに行った時は感動しました。
あとは、ダイの大冒険ファンの方がSNSのど真ん中世代ではないこともあります。
ーー どういうことでしょうか?
データをとっているわけではないので、あくまで肌感にはなりますが、アーケードカードゲームを遊ばれている方は、中学生以下の方が多く、原作連載当時からのファンは30後半~50代くらいの方が多いです。
SNSをガッツリ活用する世代もつかめていたら、もっともっと盛り上がりが見えてくるのかなと。
ーー たしかに、Twitterなどは年齢制限もありますし、子どもと一緒に見ている親世代もSNSに活発に投稿する感じではないかもしれないですね。
あとは、『鬼滅の刃』や『呪術廻戦』のヒットを間近で見ていることもあって、「盛り上がりの尺度」が大きくなってるのもあるかもしれません笑
……と、なんだか「盛り上がってない」みたいなコメントばかりしてしまいましたが、僕がリアルに感じられてないだけで、しっかり盛り上がってますのでご安心ください笑
今までの話以外にも、『ドラゴンクエスト ダイの大冒険 勇者アバンと獄炎の魔王』は重版がかかるほどの人気ですし、Vジャンプのアンケートでも非常に人気が高いです。それに、少年ジャンプ+でもいい結果をだせています。
ーー 『ドラゴンクエスト ダイの大冒険 勇者アバンと獄炎の魔王』は、少年ジャンプ+の連載でも話題になっていますよね。
おかげさまで、しっかりと読んでいただけています。少年ジャンプ+で連載されている漫画って、基本的には毎週更新で、ページ数も20ページくらいですよね。
『ドラゴンクエスト ダイの大冒険 勇者アバンと獄炎の魔王』は、Vジャンプに毎月45ページ掲載しているものをそのまま毎週載せるているので、「ジャンプ+」の読者の閲覧ペースに合うか、少し不安はあったのですが、結果的に好評で、認知拡大にも繋がっています。
少年ジャンプ+経由で、「アバンの漫画やっていたんだ」「ダイの大冒険って今アニメやっているんだ」という声も多くなっているので、更なる盛り上がりに期待したいですし、僕たちも盛り上げていきたいと思っています。
ーー 話は変わるのですが、原作連載当時と、ダイの大冒険の人気キャラに違いとかはあるのでしょうか?
うーん。人気キャラは原作連載当時と変わらず、ダイ、ポップ、ヒュンケル辺りの人気が高いですね。原作を読んでいた方が年齢を重ねたことで、ハドラーに中間管理職の悲哀を感じるようになったり、クロコダインに感情移入したり、アバンに思いを寄せたりする方も増えているとは思います。
ーー 僕は、『ドラゴンクエスト ダイの大冒険 勇者アバンと獄炎の魔王』を読んでアバンをやっと偉大な先生だと思えるようになりました! 原作を読んでいた頃って、アバンは序盤の序盤に退場するので、アバンの功績とか凄さがイマイチ分からなかったんです。それなのに、ダイやポップたちは何かあるごとに「アバン先生・・・・・・」ってなるじゃないですか。そこが子どもの頃よく分からなくて。
アバンは、主人公の必殺技の名前になるくらい存在感があるのに、先生という立場故、バックボーンがあまり描かれていないキャラクターなので、キャラクターが掘り下げられる『ドラゴンクエスト ダイの大冒険 勇者アバンと獄炎の魔王』を読むと印象が変わるかもしれませんね。
ーー サイトーブイは、ダイの大冒険の中でどのセリフが好きですか?
氷炎将軍フレイザードの
「オレは戦うのが好きなんじゃねぇんだ・・・勝つのが好きなんだよォォッ!!!」
ですね。
ーー いいですよねぇ。僕も好きです。
あとは、アバンの「ジタバタしましょう‼」ですね。これは、最近とある事情でアニメの最新話が公開延期になっていて、ピンチな状況が続いていたんです。その時にこの言葉がスローガンのようになって我々や視聴者さんを支えてくれていて、改めていい言葉だなと。
ーー 最後に、もし、今から「ダイの大冒険の盛り上がりを体験したい!」という人がいたらどこから入るのがおすすめですか?
『ドラゴンクエスト ダイの大冒険 勇者アバンと獄炎の魔王』でしょうか。まだ4巻までしか出ていないですし、少年ジャンプ+で無料で読めます。
テレビアニメは76話まで進んでいますが、Netflixなど各所配信でも観られるのでお時間があればご覧ください。原作を読まれていた方も楽しめますし、『ドラゴンボール』のような親子コンテンツとしても盛り上がってきているので、お子さんがいらっしゃる方は一緒に観て楽しんで頂ければと思います。
ーー 本日はありがとうございました!
まとめ
今回は、サイトーブイこと齋藤征彦さんに『ダイの大冒険』の盛り上がりについて聞きました。
『ドラゴンクエスト ダイの大冒険 勇者アバンと獄炎の魔王』はVジャンプや、少年ジャンプ+で読めます。
[第1話]ドラゴンクエスト ダイの大冒険 勇者アバンと獄炎の魔王 - 三条陸/芝田優作 | 少年ジャンプ+
https://shonenjumpplus.com/episode/3269754496819320015
また、テレビアニメは毎週土曜日朝9時30分~放映されているのと、Netflixなどでも観られるので、こちらもぜひ。
このインタビューをするために、改めて原作を全巻読み直しましたが、大人になってしっかり読み直すと、新しい気づきやキャラクターに感じる思いの違いがあったりして楽しいですよ!
それでは!
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