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前略、ミチの上より

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2020/07/28 21:30

狂い咲きサンダードーロ

ドーロウォリアーズ

前略、ミチの上より
漫画、ゲーム、映画、小説などなど
この世に溢れる「知る人ぞ知る」ミチなる面白さを、路上から随時報告する!!
わしが狂い咲きサンダードーロであるーーーーっ!!

最新形態の『透明人間』は史上最も「見せない」のであるーーーーっ!!

わしは、現在絶賛公開中の映画『透明人間』に感動したのであるーーーーっ!!

『透明人間』史上、
最も「見せない」『透明人間』。

1800年代末、かのH.G.ウェルズが生み出した透明人間は、映画の発展ともにさまざまなカタチで作品が作られてきたクラシック中のクラシック作品。有名なところで言えば、皆がイメージするサングラスにハット、包帯ぐるぐる巻きの姿だろう。あれは1933年のジェームズ・ホエール監督版版『透明人間』で描かれた、今日に至る強烈なイメージである!!
それからさらに発展し、新しいところでは2000年のポール・バーホーヴェン監督版『インビジブル』。この作品では、ボデーが透明になる過程をも最新技術で見せつける事に成功。「透明になる事で、人はどうなるのか」まで描き切ったこのバーホーヴェン版は、ある意味で『透明人間』の到達点であろうと誰もが思った。

このように、透明人間の「存在を見せる」ために発展してきた『透明人間』。

だが最新の『透明人間』は、目の付け所がちがったのであるーーーー!!
そう、リー・ワネル監督は、これまでとは逆に、「見せない」ことを徹底しているのだ。

たとえば、ある朝のキッチン。
主人公セシリアが、朝食の目玉焼きを焼いている。
彼女が画角から外れると、しばらくは無人のキッチンになる。
BGMはなく、ただ無人のキッチンで目玉焼きを焼く「ジュー」という音だけが聞こえている。
数秒の間。
コンロの火が少しだけ強くなる。そしてさらに強く…。
やがてぼうっと燃え上がるフライパン。
慌てて戻るセシリア。
パニックになりながらも何とか消火する。

…これだけで観客は、キッチンに「何者か」の存在を感じ取る。

そうすればしめたものであるーーーーっ!!

真夜中の部屋。
薄暗い部屋でPCを操作するセシリアが映っている。
少し間があって、カメラは、彼女からほんの少しだけ左にずれる。
彼女の左側、背景にある部屋のドアが、画面の中央に映る。
…何の変哲もないドア。
だがほんの少しだけ、開いている。

もう、これだけでコワイ!コワイ!コワイのであるーーーーっ!!

キッチンのシーンでは「異変」が起きたが、部屋のシーンでは何も起きていない。ただカメラを左にほんの少し動かしただけで、何もない空間に「気配」を演出したのだ。

これはもう完全に、90年代Jホラーの心霊映画的手法。
犯人が幽霊である事を知っていても、コワイ!
犯人が透明人間である事を知っていても、コワイ!
観た人誰もが「怖かった」と感想を述べるのはそういう理由だ。
「見えない脅威」という意味では、幽霊も透明人間も同じもの。しかしこれは、今までの『透明人間』映画とは、全く異なるアプローチだ。

しかもこの手法は、上手くできれば予算まで抑えられるというオマケつき!

また本作がものすごいのは、もう一つの「見せない」を配置する事で、物語に一層の深みを与えている点。ミステリとしても秀逸だ。
冒頭からじっと見る事で、その「見せない」が何なのかが分かるはず。
観賞後に語り合い、盛り上がれるお土産もバッチリ用意されている。

コロナ禍のこの状況、映画館に足を運ぶにも、何かと思う所があるだろう。
だがしかし、映画館での鑑賞により、十全に楽しむ事を前提に作られたカルチャー、それが映画であるーーーーっ!!

いつか鑑賞した諸君と共に、ネタバレ全開で語り合いたい。

ミチの上より、そうここに願う!

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